2022KOBE六甲全山縦走大会
2019年大会以来、3年ぶりに開催されたKOBE六甲全山縦走大会。今回は年1回、全縦走のみでの大会開催でしたが、生憎大会当日のみがピンポイントで雨、しかも寒冷前線の通過に伴う本降りの雨となり、棄権やリタイアも多数という記憶にも記録にも残る大会となりました。
山行概要
山行日程
大会本番:2022年11月13日(日曜日)
下見縦走(西半分):2022年9月25日(日曜日)
下見縦走(東半分):2022年10月16日(日曜日)
天気
本番: 曇後雨
アクセス
往路:山陽電車須磨浦公園駅(本番では、神戸市内のホテルよりタクシー)
復路:阪急宝塚線・阪急今津線・JR宝塚線宝塚駅
コース
須磨浦公園スタート→菊水山CP→掬星台CP→一軒茶屋CP→宝塚ゴール(湯本台広場)
コース詳細
1区:須磨浦公園スタート→菊水山CP(14.9km、ヤマレコCT8:27、↑1248m、↓824m)
須磨浦公園駅から少し西に進んだところがスタート地点。鉢伏山・旗振山・鉄拐山を経て高倉団地に下り、400段の階段で栂尾山に登り返す。横尾山を過ぎると名勝・馬の背。須磨アルプスの名所で幅60~80cmの岩場の尾根を通過する。東山から横尾団地に下りると妙法寺付近の住宅街を抜け、独立峰の高取山へ。安井茶屋の先の広場から丸山の住宅街へ下り、神戸電鉄鵯越駅の脇の道から鈴蘭台処理場を経て、急坂を登って菊水山に到達します。
2区:菊水山CP→掬星台CP(7.6km、ヤマレコCT5:08、↑780m、↓559m)
菊水山から一旦天王吊橋へ一気に下ってから急坂の登り返しで鍋蓋山へ。ここからはなだらかな下りで再度越、大龍寺を経て市ヶ原に到着。大龍寺からはアスファルト舗装路です。市ヶ原は桜茶屋の建物が目印で、半縦走ならここから新神戸駅へ下山します。市ヶ原からは天狗道・稲妻坂という胸突き八丁とも言える急坂を登り、右手にNHK放送所が見えると摩耶山はすぐそこ。バス停の向こうの階段を登ると掬星台です。掬星台では「摩耶山を守ろう会」によるホットレモンサービスや兵庫県柔道整復師会による足の痛みコーナーがあります。
3区:掬星台CP→一軒茶屋CP(9.0km、ヤマレコCT3:42、↑435m、↓248m)
掬星台からはアスファルト舗装路が中心。まずは摩耶別山からアゴニー坂を下って、左手に穂高湖を見ながら奥摩耶ドライブウェイを進みます。市立自然の家を過ぎたところで山道の登りに入り、兵庫県道16号明石神戸宝塚線へ。六甲山上を東西に貫く県道に沿って進みます。途中丁字ヶ辻、神戸ゴルフ倶楽部を経て六甲ガーデンテラス(凌雲台)に到達。公式では全縦走の完歩か断念かの最終決断場所として推奨されています。また、六甲ガーデンテラス(凌雲台)から4区の東六甲分岐点までは尾根筋とドライブウェイのどちらを通っても良いこととなっています。六甲山最高峰はルートとしては任意コース。一軒茶屋の先、六甲越のトイレ前に一軒茶屋CPが設置されています。
4区:一軒茶屋CP→宝塚ゴール(湯本台広場)(10.4km、ヤマレコCT4:30、↑243m、↓1059m)
最終区間は小さなアップダウンを繰り返しながら、ほぼ900mの六甲山最高峰から標高約40mの宝塚ゴール・湯本台広場へひたすら下るコース。船坂峠や棚越への下りの他にも何箇所か急で滑りやすい下りが続きます。全体的に樹林帯の中を進みます。途中、大平山付近でアスファルト舗装路に出ますが、塩尾寺(えんぺいじ)の先までは基本不整地の山道が続きます。塩尾寺から甲子園大学まではアスファルトの急な下り坂。川沿いの住宅街に出ると宝塚ゴールの湯本台広場まではすぐです。
コースタイム
1区:ヤマレコ8:27、実測3:19、ct比0.393
2区:ヤマレコ5:08、実測2:12、ct比0.429
3区:ヤマレコ3:42、実測1:44、ct比0.468
4区:ヤマレコ4:20、実測2:00、ct比0.462
総合:ヤマレコ21:47、実測10:52(休憩除きで9:12)、ct比0.499(0.422)
GPS記録
ヤマレコ
YAMAP
山行記録
4時半頃にタクシーで須磨浦公園駅に乗り付けたものの、噂通り前にはすごい待ち列。予定通り0500時からスタート。自分のスタート通過は0502時。今年初めて導入されたICタグによる通過判定はかなりスムーズな印象。渋滞の中、鉢伏山への登りをこなしていくと、旗振山・鉄拐山あたりでばらけ始め、馬の背の渋滞も回避。妙法寺あたりではほぼ独走(走ってないから走ではないが)状態。鵯越駅を過ぎてから抜いたり抜かれたりという状況で菊水山に0821時着。受付が0830時からということで休憩しつつ待機。この時自分が7着で、後から3名到着。ここまでは晴模様でした。
受付開始の0830時になり、先着10名が菊水山CPで「繰り下げ一斉スタート」に。先行4名と後続5名の間でまたしても独走状態になりました。雨は2区の大龍寺山門を過ぎたところから降り始め、掬星台CPに到着するときに本降りとなりました。雨が降る中、天狗道の急坂の登り返しがかなり身体に堪えましたが、なんとか歩みは止めずに進み続け、掬星台CPに1042時着。掬星台CPは1200時から受付開始ということで、1時間以上の休憩時間が手に入りました。ホットレモンサービスが嬉しく、雨の中お代わりも貰いに行きました。そして休憩中にレインウェアの下(上はスタートから着用)とゲイターを着用します。雨は次第に強さを増し、続々到着する参加者の顔にも疲労感が漂います。自分はというと携行食を食べ、ホットレモンや自販機で購入したコーンポタージュで体を温めつつカロリーを摂って後半戦に備えます。
掬星台CPの繰り下げ一斉スタートは1200時より少し早かったようで、自分は1200時ジャストに追いかける形でスタート。本降りの雨の中をなるべくアスファルト舗装路を通って足下を安定させて歩みを進めました。掬星台CPでの長時間休憩があったので、当初計画していた六甲ガーデンテラスでの大休止はカット。六甲山最高峰もスルーして1344時に一軒茶屋CPに到着。ここでも繰り下げ一斉スタートの対象となりました。
一軒茶屋CPでは整理番号付きのリストバンドを腕にしてもらいます。これを付けてもらった後、1354時に繰り下げ一斉スタート。スタートと同時に勢いよく走り出した3人がいたんですがゴールで見かけませんでした(どうしたんだろ?)。やはりここまでの疲労が積み重なったのと、滑りやすい急坂下りを慎重に行く分、他の方のスピードが相対的に速く数人の方に追い抜かれました。東六甲縦走路を歩いている間に雨は小康状態になりました。淡々と歩みを進め、塩尾寺に出たときにはホッとひと息。あとはアスファルト舗装路で宝塚ゴールへ。宝塚ゴールには1554時着。ゴール受付が当初1630時からだったところをスタッフの方が早めてくださり、完走の認定証と記念品を受け取って、自分の六甲全山縦走大会は幕を閉じました。
《感想》
・何よりもまずボランティアスタッフの皆様に感謝です。可能な限り、途中にお目にかかるボランティアスタッフの方には挨拶して通過して行きました。西と東で分けて下見縦走した時よりも気分が楽だったのは、他にも参加者がいることとスタッフの方の存在だったと思います。そして、掬星台のホットレモンサービスが非常にありがたかったですね。
・またやりたいか?と問われるとしばらくはお腹いっぱいです。CP3箇所全てで繰り下げ一斉スタート対象になったので満足してるというのは大きいかな。
・走る人少ないなぁと3区までは思ってましたが、4区は容赦なく走ってる人がちょこちょこいましたね。スタッフの目の前で堂々とスタートダッシュで走っていったのには度肝抜かれましたが。失格になったかどうかは分かりません。自分がゴール地点を離れる時に撮った写真にそれっぽい人が写り込んでるようにも思うので、何かあったのかもしれませんね。
・後日公表された大会結果によれば、3年前の前回大会よりも参加率や完走率が大幅に低下し、歴代で指折りの高難易度の大会になっていたようです。2区から先が雨だと確かに厳しかったですね